2016年1月1日金曜日

ゼリー食

父にはまだ知性が残っていた。



痴呆症という言葉は嫌いだ。記憶を失っていき、最終的には失語し寝たきりになってしまうアルツハイマー病。



だが、まだ知性が完全に失われてしまっているわけではない。



父の人間性は昔と同じで、いつも何かが不安で小心な父の性格は以前よりもひどくなっている。



それでも、例えばユーモアのセンスは昔のままだ。

父の晴れ着
近所のスーパーで買ったポロシャツとフリースジャケット



だから父の両親の名前を聞くとちゃんと言えるし、『まだ呆けてはいませんよ。』と自分の頭を叩く。



味覚だってちゃんとあるのだ。



だから、毎日ほとんど味のないゼリー食を食べている父が不憫になる。



父は文句を言わないが、今日の新年会で食べたおせち料理はさすがにおいしかったようで、何度も『おいしい』と呟く。



ドーパミンが出ているようで、父の表情に明かりが灯る。

普段のホームの食事は申し訳ないが『まずい』
今日のおせち料理はゼリー食とはいえおいしかったらしい

ゼリー状の白味噌のお雑煮とお赤飯



が、今日一番父が嬉しそうにしたのは、去年退職された園長さんが訪ねてくれた時だ。



涙を出して喜ぶ父。



この園長さんがいなかったら、父は今日このホームにいなかっただろう。



これから父のアルツハイマー病の歴史を、改めてもう一度辿っていきたい。

訪問してくれた元園長さん
父は泣いて喜んだ
新しい記憶はどんどん失われるのに、園長さんの
ことは覚えているのが不思議



それにしてもやはり元旦というのは、今年一年の目標をなんとなく設定したくなるものだ。



父を見ていると、子供に介護という負担をかけたくない、とつくづく思う。



今年は健康な老後を目指してエクササイズと食生活の改善に気をつけよう。



パンとコーヒーの食事が何よりも好きな私なのだが、朝から質素な和食にするべきだろう。



今朝もお雑煮の代わりに、京都駅八条口にあるイノダコーヒーでモーニング(下の写真)を食べてしまった。



今年こそは粗食で健康的な食生活を始めよう。



嗜好を今のうちに変えないと。




じゃないと、将来一番困るのはこれだろう。

これのゼリー食