2015年7月2日木曜日

叡山電車と脳ドック

次男からテキストメッセージが送られて来た。『もう脳ドックに行った?』という質問である。ほう〜、母親のことが心配なのか、優しい子だのぅ、と思っていると『もし認知症が始まっていたら、それは家族性認知症なのかどうか因子を調べておいて。』とメッセージは続いた。

つまり、母の最近のボケ具合を見ていると若年性認知症なのではないか、それなら自分にも遺伝子が受け継がれているのではないか、と考えたらしい。それほど私の物忘れは最近目に余るほどなのだ。ノート型パソコンで何かを検索しよう、と蓋を開ける。開けた時にはもう何を検索しようとしているのか忘れている。

だから日本で脳ドックを受けることにした。手軽に受けられるようだし、やっぱり日本語で説明してもらう方がよく理解できる。友人が3月に脳梗塞を起こしたところだし、血管の狭窄なども調べてほしい。一番気になるのは勿論物忘れだ。父も祖父もアルツハイマーを発症しています、私自身物忘れがひどいので脳の萎縮の程度を調べてください、と問診票には書いておく。

脳ドックは叡山電車の茶山駅から歩いてすぐの病院で受けた。昨日から食べ物にも気をつけていたので、出町柳にある大好きなお店『点』での1050円のランチもパス。叡山電車に乗る。

叡山電車出町柳駅
電車はまだICカードに対応していない

出町柳から茶山駅までは2駅4分なのに210円
日本一高い電車なのだそう(ワンマンカー)

このひなびた雰囲気の電車も外国人観光客が多かった

病院では応接室のような部屋に通され、検査着に着替える。部屋にはお茶、コーヒー、雑誌が数冊用意されている。最初の検査はMRIだ。検査技師からMRIの機械はものすごく大きな音がするので、びっくりしないでください、検査は40分間ですと説明を受ける。40分という時間にびびったが、実際の検査が始まった途端『これは無理』と思った。

応接間のような部屋で待つ

頭を一切動かすことができない、顔の前まで迫ったチューブの閉塞感、呼吸が苦しい、喉もいがらっぽい、何よりもすさまじい大音響。手に握った緊急ブザーを何度となく意識する。それでもしばらくすると音にも閉塞感にも慣れた。音はドンドンドン、ピピピピピ、トントントン、というようにどんどん変化する。検査後看護師さんに「ここは脳神経外科なので普通のMRIよりずっと音が大きいんですよ。びっくりされたでしょう?」と言われた。びっくりなんてもんじゃない。大音響が始まるたびにチューブの中で飛び上がっていた。

その後は両手首と両足首に血圧計をつけて血液年齢の検査。心電図。血液検査と続き、1時間半後にはお医者さんとの面談。検査結果の報告がなされるのだ。診察室に入った途端にお医者さんに言われた。

「え〜っと、物忘れ外来には通っていらっしゃるんですか?」

続く・・・

日本一高い電車は
日本一にぎやかな内装の電車でもある