2014年4月21日月曜日

ゴミ箱

父は物を捨てない。だから実家はゴミ箱と化している。



地下室と呼んでいるリビングルームの下にある部屋は、天井までびっしり物が詰まっていた。



去年夫が来て地下室から全ての物を玄関前まで出して、業者に来て引き取ってもらった





今年はリビングルームの掃除をする。



リビングルームも足の踏み場がないほどの状態だったが、ここ数年で少しずつ片付けた。


その結果、家具や物は3分の1まで減った。



それでもこの↓状態だ。




とにかく父は全ての物をためこんでいた。



もらった携帯ティッシュから、取扱説明書、何のためのものかわからない電源コードなどなど。



正常な人間がすることとは思えないほどのゴミの量だ。



その中には銀行や役所からの書類もある。



なので、一枚一枚の紙をチェックし、一つ一つの袋や容器を開けて見て確認しないといけない。



ソファや大物家具は3年前に大型ゴミに出した。



今はプラスチックの引き出し類と、100円ショップで買ったプラスチック容器がたくさんある。



それをゴミとしてまた引き取ってもらわないといけない。



日曜日に夫が来たら1週間は片付けをして、物を減らす予定だ。 




さて、夕方6時過ぎにホームに行くと、父が険しい顔で廊下のソファに座っている。



スタッフの一人が来て「午後から暑いと言わはって、夕食も食堂では食べたくない、ソファで食べたいと言うてはるんです。」とひそひそと教えてくれる。



父はその間にも「ちょっとぉ、ちょっとぉ。熱い食事では困る。冷たいのを持って来てくれんか。」と偉そうに言っている。



薬が『金属の味がする』と文句を言って
ゼリーを作ってもらうようになった


すぐ父の前に行って「特別に冷たい食事なんか作ってもらえるわけがないでしょう。そういうわがままはやめなさい。」と私が言う。



すると、父は私の顔を見て不服そうに「あんたまでそういうひどいことを言うんか。」とのたまう。



いつもの、とてつもなく憎たらしい父の態度だ。



スタッフはこんな父にこき使われて、他の入居者の世話をする時間もないのではないだろうか。



特に夕方は他の人たちの着替えなどを、2人のスタッフでこなさないといけない。



父の相手をしている暇はないのに、父が一番手を焼かせる。



だから、家族が行って面倒をみないといけない。



部屋に連れて行きゼリーで薬を飲ませて、どら焼きを食べさせたら、洋服がもうグチャグチャに汚れ濡れていた。



着替えようと父のシャツを脱がせると、父は背中を掻いてほしいと言う。



それが延々と右、左、真ん中、端っこ、もう一度!違う違う!と不愉快極まりない態度で言うのだ。



どうして家族やスタッフが、父のわがままに付き合ってしまうのだろう。




付き合わないと不穏になるからだ。



そうなると父はおかしくなってくる。



ホームを飛び出すかもしれない。



それで事故にでもあったら、家族は後悔してもしきれないという日々になるだろう。



あの時もっと優しくしてあげれば良かった、と。

セロテープであちこち直している扇子
ホームもゴミ箱化しつつある