2013年4月25日木曜日

父の引っ越し

朝から晴天。ゴミを出して洗濯物を干したあと、庭に出してある父のゴミを片付けたりした。そして父のホームに様子を見に行く。そのあとは、広隆寺でも行こうかと思いながらいつもの道を歩いた。

ホームには11時に着いた。スタッフが今日3階に引っ越しましょうか、もうお父さんは準備万端のようですよ、と言う。2時以降ならスタッフがたくさんいるので、その頃にしましょうということ。広隆寺に行くプランは中止。父の洋服の着替えなどを手伝ったりしたあと、2時間半でできることと言えば京都駅に行ってランチを食べること、そのあと駅見物ぐらい。ということでJRで京都駅に向かった。

まずは自然食ビュッフェ。このビュッフェは野菜が多くておいしい。とはいえ、連日のビュッフェや外食で、胃は大丈夫なのだろうか。


そして駅ビルに行ってみた。もう何十回となく行った京都駅はやっぱり楽しい。古都の景観を損なうものだと批判する人もいるが、これはこれでおもしろいと思う。新しさと古さの混じった都。いいではないか。

ラーメン横町を通って空中経路を歩く。今日はスモッグのせいか五山が見えない。

これが空中経路と呼ばれる橋
空中経路はかなり長い

2時にホームに戻った。すぐ引っ越しを始める。細かいものが多いので、引き出しに詰めて家具を3階に運ぶ。全部移したところで父はお風呂に入った。その間にタンスの中の物を整理する。父が新しいタンスで混乱しないように、どういう使い方がいいか考えながらあちこち入れ替える。

父の部屋に持ち込んだ椅子が壊れていることに気がついた。スタッフに話して捨ててもらう。そしてホームにある椅子を借りることにした。明日から父は1晩家に帰るので、ホームに戻って来る時に父のお気に入りの椅子を持って来ることにする。


父がお風呂から出てきたので、持ち物の場所を一緒に確認した。しかし父は混乱している。2階から3階に忘れたものはないか、何か忘れたような気がする、ああ、一番大事なものは何か書き留めておけば良かった、と不安を言い続ける。大丈夫大丈夫、補聴器、眼鏡、腕時計さえあればあとはゆっくり確認すればいいから、と言っても同じことを繰り返す。

温度の高さ、父の神経質な声、歩き回ったあとの疲労が重なって、これ以上父の部屋にいるのが苦痛になってきた。もう帰るよ、と声をかけても「ほんの5分のことなのに、なんで一緒にいてくれないか」と父が苛つく。

窓からの景色
お寺には墓地があるのに気がついた
父には黙っておこう
こうして毎日毎日父の都合で一朝から夕方まで動かないといけないのに、と思うと怒りがふつふつとわき上がって来る。家にいる間は父の溜め込んだゴミを整理することで、来る日も来る日も終わってしまうのに。苛ついている時の父は、娘に何かしてもらうのが当たり前のようにふるまう。

しかし、ここで突き放して帰ったりすると、あとで電話がかかってくるのがわかっているので、父が落ち着くまで我慢する。自分の持ち物を確認した父はやっと落ち着いて、「はい、もう大丈夫。全部確認できた。来てくれてありがとう。今度はいつ来る?」と言う。

今日はもう家まで歩いて帰る気力も体力も残ってないので、電車で帰ることにした。電車を降りたところにある大型スーパーでアイスコーヒーを飲んで帰る。

帰り道、目の前を自転車をひいて歩く70代ぐらいの女性のサドルに何か書いてある。



すごい!おばあちゃん、エラい!